インハウスWEBデザイナーの現状
WEBデザイン制作会社を経て、
メーカーの専属WEBデザイナーに。
これが俗にいうインハウスWEBデザイナーというものです。
制作会社にお勤めの方で、期限に追われすぎててつらくて転職したい方や
これから就職でメーカーのWEBデザイナーになりたい!という方向けに
インハウスWEBデザイナーの現状についてお話しします。
メーカーのインハウスデザイナーのメリット
1.厳しすぎる納期がない
まず納期がないといってもいいほど、ほとんどありません。
これが最大のメリットなのでは?と思うほど。
私が勤めていたのは中小企業のメーカーなので、
社長が期限延ばそうかな。といえばそれでOKな世界。
大企業になれば話は別です。
新商品の発売が決まっているならそれに合わせて完成させる必要がありますが
ページの改修やページの追加など納期のないものはゆっくりデザインできます。
自分で期限を決めることのできる場合も多いので
自己管理をしっかりしなければならないところでもあります。
2.クオリティ高めに自由にデザインできる
社内会議なので大まかに決まった方向性をもとに自由度高めにデザインできます。
制作会社の場合だとお客さんの言う通り、もしくはお客さんの想像していたもの以上のものやスピードを求められます。もしここでちゃんとデザインを作らなければ、お客さんの信用を失いかねないからです。
しかしインハウスなら、ここはもっとこの商品に合うだろうなというところを細かくじっくりデザインできます。
なにせスピードがそんなに求められていないからです。
そして何より、商品開発部の人などにすぐにどういったことを見せたいのかなどすり合わせもできるのでクオリティの高いモノが目指せます。
ただ、自分で考えて動いたり、もっとこうしたほうがいいのではないのかなどの提案ができない人だと苦痛かもしれません。
3.マーケティング力が付く
マーケティングとはいろいろな定義がありますが、
ここでは営業しなくてもモノが売れる仕組みづくり、ということにしておきます。
WEBデザインをする上で自分が社長ならどんな見せ方をしたい?お客さんならどんなところをみたい?など常に考えることになります。
なにより自分の作成したページが売上に繋がるかどうかが、とても重要なのでどうしたら売れるデザインを作成できるのか?ということを勉強しなければなりません。
ここは制作会社に勤めていた時よりも常に考えていた部分ですね。
社内にマーケティング専門の人がいれば聞くのももちろんですが、
WEB内でのマーケティング戦略は知らない人も多いので注意も必要です。
インハウスデザイナーであるからこそ、力が付く部分であり、一番時間のかかる部分です。
インハウスWEBデザイナーのデメリット
1.デザインだけに専念できない場合がある
メーカー勤務になるのでWEBデザインだけやっていればいい!みたいなところはなくなってきます。ディレクションの管理や、外注の進行管理などを受け持つ場合もあります。
大企業なら専念させてくれる場合もあるかと思いますが、
中小企業ならほかの業務と掛け持ち!なんてこともざらにあります。
とくに外注とのやり取りが大変。
ディレクターがいなかったり、営業の人がWEBデザイン業務にかかわっていない場合、結局デザイナーの仕事になってしまう場合も。
外注と自分の上司や社長とのすり合わせがあると板挟みで大変。
制作会社ならディレクターがやってくれるようなこともしなければならないので
一番時間のかかるところです。
ほかにこの業務先にやってほしい~~!とかも急に頼まれたりするので(デザイン以外のもの)本当にタスク管理が重要です!
2.WEBデザイナーが社内に少ない
タイトルのままですが、今WEBデザイナーが本当に少なく、需要と供給が追い付いていないそうです。
2,3年前までは業務経験必須!みたいなところでも未経験歓迎になっているほど少ないのでWEBデザイン部門が人手不足な場合も多いです。
私が勤めていたメーカーでも募集しても人がこないのはざらで、
自分が休むと業務にもろ影響がでました。
相談相手もなかなかいないなど、精神的にきついときもありました。
こういう時は制作会社を思い出し…経験豊富な先輩がいるとどれだけ心強いか。
ここはかなりのデメリットですね。
3.上司問題
どこの会社でもそうですが、デザインのことをわかっていない上司がいると一番きついです。
すぐにできると思っていたり、すり合わせのときにはいいよといっていても完成すると掌返ししてくるなど…
理解のある方はなかなかいません。
理解のある上司やちゃんと勉強してくれる上司もいますが、そんな人は滅多にいません。なぜなら自分の業務で手いっぱいで余裕がないからです。
とくに中小企業の場合はそうです。
もしメーカーで働くのなら大きめの企業に入ったほうがこういった問題に直面しにくいでしょう。
まとめ
インハウスWEBデザイナーの
メリット
自由度が高くじっくりクオリティの高いモノを作成できる。
それも期限はほとんどない状態で。
デメリット
人手不足で相談相手が少ない。
デザイン以外の仕事もこなさなければならない。
上司によって働きやすさが大きく左右される。